2012年7月4日水曜日

「Minami(葉月 みなみ) インタビュー」

プロの演歌歌手としても幅広い活動を展開している葉月みなみ。
合唱×ROCK「阿賀野川」の構想は、さかのぼること十数年前――。
実は、リーダーミナガワトオルとの小さな約束から始まっていたのかもしれない。
彼女の発する言葉一つひとつは、CD発売を直前に控え、その感謝の気持ちでいっぱいに溢れていた。




ふるさとを想う心は同じ。今、歌で届けたい想い。


――まず最初に、今回の合唱×ROCK「阿賀野川」のプロジェクトに参加することになった経緯を教えてください。

きっかけは10年程前。
リーダーのミナガワトオルさんに、三川には混声三部合唱組曲「阿賀野川」というそれは壮大な組曲があるんだよという話を聞いたことからです。
私も歌が大好きだったので、興味深々で。
当時リーダーの携帯電話の着信音は「ふるさとの将軍杉」。 
昔の携帯って、自分で作ってオリジナルメロディとして着信音にできたんですよね。
これをまず聞いて本当に気に入っちゃって(笑)。
だから今でもふるさとの将軍杉が一番大好きなんです。
歌詞を教えてもらってリーダーと何度も何度もでっかい声でハモって歌っていましたね。
居酒屋とかコンビニの前とかどこでも(笑)。
懐かしいです。
その頃からリーダーは語っていました。
いつかこの合唱曲をバンドでやりたいんだと。
そして一緒にできたらいいよねと。


――そして10年経って実現したわけですね?

はい、そうなんです。
実際には12年経っていますが(笑)。
他のメンバーとは違って戸惑いはなく、すんなりとやろう!って感じでした。
でも10年経って本当に実現しちゃうんだからこれはすごいことですよね!
当時は私が演歌歌手としてデビューすると思っていませんでしたが、同じ音楽を愛する者同士、ふるさとを想う心は同じです。
こうしてプロジェクトに参加させていただいて嬉しいです。




――20年間歌い継がれていること、また中学生が歌っている姿を見てどんな印象を受けましたか?

まずこの合唱曲を作られた深い歴史と意味を考えさせられました。
リーダーと共に取材に同行させてもらい、大屋(旧姓:斎藤)美智子さんに当時の生々しい現実や気持ちなど、聞かせていただくことができた時は言葉にならず、ただただ涙がこぼれました。
そして、この合唱曲を歌い継ぐことの本当の意味を感じることができました。
また、第20回の「歌いつぐ会」にお邪魔させていただき、生の中学生の歌声を聞くことができた時は、一生懸命に心をこめて歌う生徒さんの歌声や姿、組曲への姿勢に心を打たれました。
改めてこのプロジェクトに参加させていただくにあたって、身が引き締まるとともに、歌詞を今一度しっかり理解して心で歌いたいと思いました。


――レコーディングを終えてどうでしたか?

そうですね、一言で言えば大変でした!
でも楽しかったですよ。
バンドのレコーディングは初めての経験だったのでとても新鮮でいい経験でした。
ああ、こんな風に音を録って重ねていくのかあなど。

――一番大変だったことは?

ピアノ演奏ですね。
実は歌よりも苦労しました。
本業ではないので…なかなか思うような演奏ができなくて時間がかかりました。
できなすぎてムキ~っと楽譜も楽器もひっくり返したくなるくらい(笑)。
でも根気よく皆さん付き合っていただき、感謝しています。
いい勉強になりました。
ありがとうございました。
それから印象に残っているのは、「羽越大災害」の中に「あっ、学校が消えた」という部分が出てくるのですが、この「あっ」にかなり戸惑い、リーダーとSaeさんと「あっ」の連呼をしたこと。
どんな「あっ」がいいのか悩みましたよ~。
ぜひCDで聞いてみてください。




――葉月みなみとMinamiについて聞かせてください。
歌い方の違いやスタンスの違いはあるのですか?

普段は演歌歌手葉月みなみですが、今回のプロジェクトはMinamiとして参加させていただきました。
歌い方の違いは一つだけ、演歌独特のこぶしは使わないこと。
でもスタンスは同じです。
どんな歌も意味があって情景があって、作詞・作曲家の想いがあると思います。
それをよく感じて情景を思い浮かべながら歌う。
なりきって歌う。
そして一生懸命楽しんで歌う。
一生懸命歌うと聞いてくださる方に伝わると思います。


――なるほど、普段の歌手活動でもそうなんですね。

普段はどんな活動をしているのか教えてください。
はい、どんなステージも「初心と感謝の気持ち」を忘れずに歌わせていただいています。
普段は新潟県内を中心に介護施設、病院、各地区イベントに出演させていただいています。
ジャンル問わず、お客様の層を見て楽しんでいただけるようにその日の演目を考えています。
一生懸命さと楽しさは必ず伝わります!!


――最後に読者の皆様にメッセージをお願いします。

このプロジェクトでお世話になった方々、そして応援してくださる方々に心より感謝いたします。
そして、一緒に音楽を奏でることができるメンバーの皆さんに感謝いたします。
いよいよCD発売になります。
私たちのメッセージがそのまま詰め込んである渾身の1枚です。
ぜひ聞いていただいて、合唱組曲「阿賀野川」を広く長く愛し、歌い続けていただきたいと思います。




Minami(葉月みなみ)
1979年生まれ
新潟県新潟市出身
新潟を中心に介護施設、病院、各地区イベントに精力的に出演